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アルミ溶接・板金加工のコストダウン3つの手法|VA・VE提案で設計変更なしに費用を削減した実例を公開

アルミ溶接コラム

「アルミ溶接品のコストを下げたいが、どこから手をつければいいかわからない」「設計変更なしにコストダウンできないか」——このようなご相談を発注担当者・調達担当者の方から頂くことがあります。

アルミ溶接品のコストダウンには、製品設計を変えずに加工工程を最適化する方法と、設計を変更してコストを下げる方法の2つのアプローチがあります。本記事では当社が実際に提案してきた手法を3つのパターンに分けて解説します。

この記事でわかること
・アルミ溶接品のコストダウンにVA・VEを使う方法
・設計変更なしに工程最適化でコストを下げる3つの手法
・岩本鉄工所のコストダウン提案の実例

コストダウン手法① 溶接工法の最適化

同じ形状でも、溶接工法を変えるだけで大幅なコスト削減が可能な場合があります。

TIG溶接からファイバーレーザー溶接への切り替え

TIG溶接は品質が高い一方、作業時間が長くコストがかかります。直線溶接・単純形状の部分をファイバーレーザー溶接に切り替えることで、溶接スピードが大幅に向上し、リードタイムの短縮ができます。また、ファイバーレーザー溶接は熱影響が小さいため、歪みの低減にも効果があります。

手溶接からロボット溶接への切り替え

同一形状の製品を量産する場合、溶接ロボットへの切り替えで品質の安定化とコスト削減を同時に実現できます。初期段階ではティーチング(プログラム作成)コストがかかりますが、一定ロット以上では手溶接より大幅にコストが下がります。

コストダウン手法② 板厚・材質の最適化

設計者が指定した板厚・材質が、強度上必要以上に厚い・高価な場合があります。

板厚の見直しによる材料費削減

例:「全面t3.0mm」を「強度が必要な部分のみt3.0mm・その他t1.5mm」に変更。加工コストは若干上がりますが、材料費が20〜30%削減できるケースがあります。

材質グレードの最適化

A6063(高強度)を要求している箇所でも、設計強度上はA5052・5083(汎用)で十分なケースがあります。またアルミニウム合金には質別記号があり、質別記号の違いにより材質の強度や市場での入手のしやすさに違いがあります。結果として、求める強度以上の質別記号の材質を指定すると、入手がしづらくなり、材料コストアップを招きます。つまり、入手のしやすさを理解し、材質ダウングレードを行うことで材料費の削減も可能といえます。アルミニウム合金には質別記号における材質特性などは当社にお問い合わせいただけましたら、用途・仕様により適切な材質のご提案をいたします。(ただし、設計強度計算と顧客承認が必要です。)

コストダウン手法③ 形状・接合方法の見直し

溶接長の削減

「全周溶接」の指定でも、強度計算上は「断続溶接」で十分なケースがあります。溶接長を40%削減できれば、溶接コストも一定の削減が期待できます。

溶接個所の集約

複数部品を溶接している構造を、曲げを駆使することで部品点数の削減ができれば、溶接工程そのものを削減できます。これは大幅なコストダウンにつながりますが、型費用との費用対効果を検討する必要があります。

実例:コストダウン提案事例
・製品:特殊車両用アルミカバー部品(650×300×120mm) 
・当初:全面TIG手溶接、全周溶接、t2.0mm全面同一板厚 
・提案内容: ① フランジ部分をファイバーレーザー溶接に変更(溶接コスト30%削減)
       ② 強度不要部分の板厚をt2.0mm→t1.5mmに変更(材料費15%削減)
③ 全周溶接→断続溶接に変更(溶接長40%削減)
・結果:設計変更(②)1項目のみ顧客承認取得で、トータルコスト約28%削減を実現

コストダウン提案をご希望の方は、図面と数量・現状コストをご共有いただければ、当社からVA・VE提案書を作成してご提示します。まずはお気軽にご相談ください。

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